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仲間を信頼して、Mirrativを唯一無二のSNSに――CPOが語るミラティブの強み

スマホゲーム配信プラットフォーム『Mirrativ』は、「わかりあう願いをつなごう」というミッションのもと、ユーザーさんの体験をより良くするための試行錯誤を続けています。そのCPO(最高プロダクト責任者)を務める大野知之が、Mirrativの価値と、チームの強み、そして自身が重視する価値観について語ります。

CPO 大野知之
2010年、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。エンジニアとしてソーシャルゲームに関わる。Japanリージョンゲーム事業本部にて、2016年4月から技術部長、2017年4月から事業本部長。2018年7月から株式会社メルペイにて決済基盤のプロダクトマネージャー。2019年、ミラティブに入社、CPO(最高プロダクト責任者)に就任。

目次

  1. チームを信頼して任せることでプロダクトを良き方向へ導く
  2. 唯一無二のSNSとして価値を高める
  3. 語りわかりあう会社を目指し、自立して働ける環境を創る

チームを信頼して任せることでプロダクトを良き方向へ導く

――2019年にCPOに就任されましたが、当時ミラティブの将来性についてどのように感じましたか?
大野
「プロダクトが提供できる根本的な価値と、少し関わってみて感じたチームの実力の高さを勘案して、なんとかできるだろうとは思いました。一方でマネタイズが難しいだろうな、と感じたのも事実です」

――マネタイズの課題に関して、当時解決の青写真は浮かんだのでしょうか?
大野
「いえ、そんな天才じゃないので……。僕が入社した頃、Mirrativはプロダクトの目標が曖昧だったり、マーケティングでも振り返りが曖昧なまま予算を遣っているなどの問題もありました。ユーザーさんからのフィードバックと自分のユーザー体験を照らし合わせつつ、少しずつ方向性を整理しながら進めてきました」

――Mirrativの方向性を決めていったプロセスの一例を教えていただきたいです。
大野
「例えば、『配信者さんの体験にフォーカスする』という方針を定めました。Mirrativの配信者率は全体の2割超なのですが、視聴時間などのデータを確認すると、アクティビティの割合はそれ以上に大きいことがわかりました。当時は視聴者さんと配信者さん、どちらにフォーカスするかということすら決まっていなかったので、機能改善の優先度や施策の方向がブレることが多かったんです」

――機能としてはどうでしょうか。例えば、アバター機能『エモモ』は?
大野
「エモモについては、たくさんのユーザーさんに使ってもらいたいという意気込みで気合を入れてリリースしたものの、Mirrativ内での位置付けや役割が明確ではなく、チームとしても具体的に何を目指して良いのかやや曖昧な状況でした。そこで、PdMのたいご(山田大悟)さんとも相談して、目標をシンプルな売上に変更しました。あとはお任せしていたら、とてもうまくいきました。運が良かったです」

――“運が良かった”ですか!それは、“戦略通り”的な意味ではなく?
大野
「もちろんチームの努力があってこそですが、任せて応援しているだけだった僕にとっては運が良かったというか……。少し乱暴な言い方になりますが、C向けのエンタメサービスで何がうまくいくかなんて誰にもわかりませんから、突き詰めると運次第だと思っています。ただ逆に言えば、もし失敗しても、運が悪かったと割り切れるような状況を作ることは大事だと思います

――その“状況を作る”というのが、CPOとしての仕事ということでしょうか。
大野
「そうですね。そのために大きな方向性を決めるとか、各メンバーが力を発揮できるようなチーム体制を作るのが僕の仕事かもしれません」

――大野さんご自身は、ミラティブに対してどのように作用していると思いますか?
大野
「できることを訊かれたときは、“国語と算数”と答えることが多いです。つまり大したことはできないということなのですけど、メンバーの強みが活きるように役割分担を考えたり、KPIなどの数字から背景を汲み取って方針を考えたりするのは少し得意かもしれません」

唯一無二のSNSとして価値を高める

――Mirrativとはどのようなプロダクトなのか、改めて教えてください。
大野
「一言で言えば、『わかりあう願いをつなごう』というミッションを実現するためのプロダクトです。コンセプトに沿って言い換えれば、友だちの家でゲームをやっているような時間を体験できるプロダクトですね。これをさらに具体的に説明すると、知らないユーザーさん同士がゲームという共通の趣味を通じてコミュニケーションを取って、仲良くなれる場所です」


――Mirrativの強みについて教えてください。
大野
「直接的な競合がいないという点がひとつの強みだと思います。Mirrativは一般的なライブ配信プラットフォームよりもSNSの性質が強くて、ユーザーさん同士のコミュニティや信頼関係の構築を提供するプロダクトです。ですから、ほかのライブ配信サービスを過度に気にすることなく、自分たちのプロダクトとユーザーさんに向き合って、最良を目指し続ければいいというのは大きな強みですね。

また、Mirrativを通じてゲームのアクティビティが高まることも強みです。一緒に遊ぶ仲間がいると、ゲームをやる楽しみは増すし、続きやすいですよね。ゲームがきっかけで生まれた人間関係が配信を通じて育まれていくことは、ユーザーさんにとっても、ゲーム会社さんにとってもポジティブなことだと思います


(Mirrativがゲームのアクティビティに寄与する事例:2021年10月14日配信ミラティブプレスリリースより)

――逆に課題を感じている部分はありますか?
大野
「Mirrativの価値の伝え方についてですね。SNSという括りで言えば、Mirrativは配信が友だちを作る手段になるので、テキストを書いたり写真をアップロードしたりするのと比べ、心理的な障壁が高いでしょう。

この壁を取り払うために、『顔出しなしでゲーム配信ができる』ことをわかりやすく伝える、といったマーケティング施策は進めています。ただ、一方でこの課題は、時代と共に解決されていく部分もあるとは考えています。


(顔出しなしでゲーム配信ができることをメッセージとした動画広告)

ゲーム配信はかなり浸透してきていると思いますが、実際に自分が配信するということには抵抗感を覚える方がまだ多いと思います。しかし、配信を幼いころから観て育った世代のユーザーさんが増えたり、より簡単に配信できる技術や環境が整ったりすることで、配信に対する感覚は変わっていくと思います

――今後のMirrativの展望について教えてください。
大野
「Twitterと同様の感覚で、多くのゲームユーザーさんにとって、当たり前のようにコミュニティを作る場所になりたいです。そのためには、ユーザーさんの継続率を高めることが課題だと感じています。Mirrativはライブ配信プラットフォームとしては高い継続率を誇りますが、SNSサービスだと考えるともっと高められると思っています。

例えば、Twitterでタイムラインを見てフォローするのと比べれば、Mirrativで配信を見てコメントするのは気軽ではありませんよね。今は、ユーザーさん同士が仲良くなるプロセスについてはユーザーさんに任せている部分が大きいので、今後そこをより簡単に感じられるような改善を進め、継続率向上につなげていきたいです


語りわかりあう会社を目指し、自立して働ける環境を創る

――仕事に対する姿勢で意識していることはありますか?
大野
「基本的には自分の仕事を減らそうとしています。なるべく見ているだけにしよう、と。あと自分の判断が必ずしも正しいとは限らないと、いつも考えています」

――現場に手を出さないようにすることは、ある種のリスクを伴うのでは?
大野
「例えば決まった手順で商品を大量生産することが重要な事業だったら、生産効率を高める目的で細かに指示する意味があるかもしれないですが、Mirrativというプロダクトには常に一定の正解がありません。CEOの赤川さんや僕が出した答えは、偶然正しいこともあれば、間違っていることもあると思います。

ですから、各領域のプロである現場のメンバーに大きな方向性を伝えて目線を揃えたら、そこから各々で考えてもらったほうが効率的だし、正解に近づける可能性が高いと考えています」

――なるほど。全体としてトップダウンの意志決定が行われないのは、そういった意図があるからなんですね。
大野
「Mirrativは主に10~20代のユーザーさんが使うサービスですから、30代半ばの経営陣の意見は、基本的にあてにならないと思っています。朝のテレビ番組で今日の運勢を確認するぐらいの感覚かな、と」

――(笑)。そういった背景もあるからか、社内では主体的に考えるカルチャーが育まれているように感じますが、ミラティブのチームとしての強みはどういったところにあると感じますか?
大野
「そうですね。単純に業界全体で考えてもトップクラスのスキルだと思えるメンバーが多くいることと、サービスへのコミットメントが強く、サービスを良くするために不要なコミュニケーションが生じないことが強みです。そして、それらがうまく作用し合うからこそ、各々が主体的に物事を捉え、責任感をもって働くチームになっていると思います」

――今後チームをどのように育てていきたいですか?
大野
「今のように個々が自律的に行動できる状態を維持したまま、チームの規模を大きくしていきたいですね。能力の高いメンバーが、その能力を100%プロダクトに活かす。それが働き手にとっても、プロダクトにとっても最良の環境だと思います。

僕自身も、これまで働いてきた職場でそういった環境を作ってもらえたからこそ、今の自分がいます。ですから、メンバーが100%プロダクトに向き合える環境やカルチャーを維持していきたいとは思います」

――ところで、『語りわかりあう会社』という新しい指針が作られたと聞きました。
大野
「はい。改めて組織としての透明性や心理的安全性が大切だよね、という部分を確認し合いました。最近では当たり前といえば当たり前かもしれないですが、きちんとやり切るのは意外と難しくて貴重なことなんじゃないかと思います」

――最後に、CPOとしてエンジニアやデザイナー、PdMに期待することを教えてください。
大野
「特にないので、自分で考えてやってもらえればと思います」

事業やプロダクトの方針を見定めつつ、判断の多くをメンバーに委ねるスタイルを貫く大野。その姿勢に結びつくように築かれた自立を重んじるチームのカルチャーは、ユーザーさんに提供する価値を高めるための道筋を明確に描き、チーム全体の働きやすさを確固たるものにしています。

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